未勝利日記

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2009年2月20日 (金)

○個人のエゴ

個人のエゴって言うけど、なんか違うような気がするんだよ。

モンスターペアレントは、なんというかこんな変な親がいるぞと面白がっているべきなんだろうが、 それが問題になるというは、教師が変な親の変な要求を断れないからである。 それは教師が悪いとか能力不足とかいう問題ではなく、そういう理不尽な要求をしてくる 親に対しては学校側としても権威のある校長が対応して、相手の要求を拒否するべきだろう。 でも、今の学校では教師と校長は敵対関係にあるから、校長が教師の手助けをすることなど あり得ないし、教師にとっても校長はモンスターペアレント以上に、理不尽な要求をしてくる 困った存在であって協力を求める相手ではない。

校長だって悪気があって、教師に理不尽な要求、たとえば職員会議で一切発言するな、 挙手もするなという要求をしているわけではない。 校長は教育委員会の下っ端として、上の命令に忠実に従っているだけなのである。

それはともかく、個人のエゴが組織に勝てるとは思えないのである。 冷暖房を必要以上に強くするのは、個人のエゴかも知れないが、 組織がそれをつぶそうと思えば、電力料金を上げるなり、勤務時間や勤務日を 変えるなりの対応が可能。その対応をできなくしているのは、値上げに反対する 個人ではなく、値上げの影響を恐れる組織であるように思える。

組織というと、なにやら陰謀めいているが、そうではなくて家族や会社や農協や国 というふつうの組織である。農民の一人一人がそんなに利己的でなくても、その 意見を農協でまとめると、利己的な意見になるように思う。 自分の利益よりも、組織内の仲間の利益を考えるが故に、組織としては利己的に なるのではないか。

こんなことを考えるのは、極めて個人的な感情からで、つまり個人が利己的だから もっと個人の活動を制限して組織に服従させようという方向に誘導されている ように感じるからだ。この感覚は間違いかもしれない。

でも、どうしても小さな集団が集団として利己的であるが故に、大きな目で見た時に うまくいっていないように思える。そして、それにもかかわらず、小さな集団への 帰属を強めようとしているように感じるのである。

だからとりあえず言っておく。利己的なのは個人よりも、家族や会社や国と言った小さな集団で あって、個々の人間はそんなに利己的ではない。もちろん、例外はいるけど、数は少ない。 地球環境などの問題を考える時は、個々の人間は自分の属する小さな集団のことは忘れて もっと大きな人類集団をもとに考えればいいのではないか。